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ゴーン被告が「やっちゃった!」そして彼の逃亡を許した我が国の統治能力を憂う

しょこら@(@syokora11_kabu)です。
本日も当ブログをご覧頂きありがとうございます。

慌ただしいこの師走・・・非常にセンセーショナルな事件が起きました。

カルロス・ゴーン被告(元・日産自動車会長)が、裁判の公判を控えていた身にも拘わらず、国籍の持つレバノンに極秘で国外逃亡したというのです。

2018年に金融商品取引法違反の疑いで逮捕されて以来、長期間に渡って拘束されていた同被告。高額の保釈金を支払うことで一旦は出てきたものの、その条件として
「カメラでの24時間監視」
「使えるパソコン・携帯電話は1機に制限」
「海外渡航禁止」
諸々がつけられていました。ですが、そんな厳しい監視下での、まさにミッション・インポッシブル的な脱走劇を果たした彼。今回はそんな珍事件を通して思ったことを綴ってみました。(7201)日産自動車に投資している方は必見?です。

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国外脱出、一連の経緯(まとめ)

今回の国外逃亡に関する経緯を、各社報道から、以下の通りまとめてみました。

  • 2018年11月:金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕
  • 被告はただちに保釈請求するも、検察側は「証拠隠滅の恐れが高い」として強く反対
  • 2019年3月:保釈金10億円を支払い、保釈される
  • 2019年4月:会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕
  • 2019年4月:東京地裁(島田一裁判官)は証拠隠滅の恐れを認めながら「弁護人らの指導監督が徹底している」等として保釈を許可。保釈金5億円
  • 2019年12月29日:被告が関空からプライベートジェット機で出国。この際に出国記録は無し
  • 2019年12月30日:トルコ・イスタンブール経由でレバノンに入国
  • 2020年1月2日:日本からレバノン当局に対し、ICPO(国際刑事警察機構)経由で国際逮捕手配書を送り身柄拘束を求めたが、同国は身柄引き渡し拒否
  • 2020年1月2日:トルコ警察は今回の逃亡に関わった7人を逮捕。うち4人がパイロットで、3人は地上業務に携わったとされる
  • 2020年1月8日:ベイルートにて記者会見予定

彼のパスポートについては弁護団が全て厳重管理しており、少なくとも日本からの出国にあたっては手続き無しで出た模様。出国審査を義務付けた「出入国管理・難民法」に違反している疑いが強いとされています。

要は日本の法なんてクソクラエ的な感じですよ。いやぁー、すごい話です。

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映画のような逃亡劇!!

今回の逃亡は、まさに某スパイ映画のような話だったと感じています。

  • 逃亡計画実行チームが編成され、数ヶ月に渡り綿密な計画が立てられた
  • 監視カメラで管理されていた自宅から、楽器ケースの中に隠れて脱出
  • 自宅から空港への輸送も民間警備会社の協力の下、極秘裏に行われた
  • 関西空港から先は、全て米国人が保有するプライベートジェット機で移動
  • インスタンブールでのトランジットも、トルコで政治的な力を持つ被告の妻(キャロル氏)の義理の兄弟の力により便宜を受けた

まさに、金を積めば国家間の移動も思いのまま、を地で行く話なんですよね。

MI6かよっ!

 

そして、自分に有利な国へ逃げ込んだ

さて、被告の逃亡先レバノンでは、彼はビジネスに成功した国民的英雄だと見られているそうです。現地に到着した被告を、アウン大統領自ら出迎えたほど。

レバノンの場所を知らない方は、以下地図でどうぞ。

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同国の治安当局も、入国にあたっては「合法的」「強制退去や拘束などの法的措置を取る理由は何もない」との声明を出し、セルハン暫定法相は「彼の容疑に関する取り調べは、自国で進める」として日本からの引き渡し要求を拒否しています。

日本はこの国と犯罪人引き渡し条約を結んでおらず、今後の刑事責任追及は極めて困難、そして同国内で彼に対する扱いは好意的に進められる可能性が高いらしい。

現地に着いた被告は早速、声明を出しました。

不公平と政治的迫害から逃れ、ようやくメディアと自由にコミュニケーションができるようになった。来週からそれを始めることを楽しみにしている


自分の都合の良い国に逃げることが出来て、やる気満々みたいですな・・・。

結局、彼は単なるワガママ野郎だった

来週以降、どのような展開になるのかは分かりませんが、水を得た魚の如く「言いたい放題・やりたい放題」になる可能性は十分あります。早くも日産自動車側は、彼の動向に戦々恐々としている様子。私は既に同社株を売却してはいますが、自動車事業の行方はともかくとして、このような不安要素を抱えたまま投資を続けるのは、心中穏やかではいられないのではないでしょうか。
 

www.bloomberg.co.jp


しかしまぁ、ゴーン被告もこれで日本を敵に回しちゃいましたかね。彼はビジネスマンとしては有能だったのかもしれませんが、ここまで派手にやらかしてしまっては、もはや言動の全てが白々しく思えて仕方がない自分がいます。

幾らローカルの法・裁判制度に不満があるとはいえ、日本で犯した容疑に対して裁かれる以上、それを受け入れるのは当然の話ではなかろうか・・・自分に不利になるから他の国で、などというのは
タチの悪いワガママちゃん
じゃないですか?疑惑に対して白か黒か以前の問題。

地に落ちたとは、まさにこの事かと

 

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そして同時に、これほどまでの「VIP」を容易く国外に脱出させてしまうほどの日本の管理体制とはいったい何なのか?という感想も持ちました。こういう時、省庁によって責任が分散する縦割り的な組織は弱いのかもしれません。殆ど横連携が出来ていなかったのでは、と推察します。まぁでも・・・きっとその道のプロを前にしては、公務員など手も足も出ないのでしょうけど(←映画の見過ぎ)

とにもかくにも、結局「金のある者にとっては、幾らでも抜け道がある」という現実をまざまざと見せつけられた一件だったのではないでしょうか、まる。