しょこら@です。
今週、マザーズでは(4592)サンバイオショックが吹き荒れていましたが、同じバイオ医薬品企業である米アッヴィ(ABBV)の株価がエントリーポイントに入っていましたので新規購入しました。$80以下なら買いと決めていたので、思ったより安く買えて満足です。
現在株価 :$79.06 ※2019/1/30終値
年間配当 :$4.280/株
配当利回り:5.41%(税引前)
配当性向 :60.4%
予想PER :10.48倍
実績PBR :-
配当は年4回、1・4・7・10月に権利落ちとなります。
こちらの銘柄を購入するに至った理由
- ディフェンシブ銘柄の中でも、将来の高齢化社会への寄与度が大きい「ヘルスケア」セクターである。
- 扱っている研究開発対象が、リウマチのみならず、腫瘍、肝炎、アルツハイマーやパーキンソン病など、現在難病とされニーズが高いバイオ薬である。
- 5%を超える利回りで安定的な配当再投資が見込める。前身となるアボット(ABT)からのスピンアウト前から数えると44年連続増配中の「配当貴族」銘柄である。
製薬会社としての売上高は、世界で8番目の規模です。ちなみに6番目のグラクソ・スミスクライン(GSK)も、80株保有しています。
ヘルスケアが好みだと言いつつ、JTとかBTIにも投資しているのはツッコんだらアカンで
懸念点は「四番バッター」に続く戦力
現在、売上の大半(60%)を、リウマチ治療薬である「ヒュミラ(Humula)」が占めています。
アッヴィはこのリウマチ治療薬の"特許"を持っていて、その領域で圧倒的に稼いでいる会社です。しかもこのヒュミラ、リウマチを完全に治す訳ではなく、症状を抑える薬らしいのです。完全に治したらお役御免、だといずれ売れなくなりますが、症状を再発させないよう継続的な投与を必要とする薬の方がビジネス的には好ましい訳です(患者としては辛い立場ですが)
しかし一方で、医薬品企業への投資はこの「特許切れ」が一番のリスクと言われています。競争力が失われる訳ですからね。そして件のヒュミラも実は既に失効済。早速欧州では後発薬(バイオシミラー:Similar = 似ている)が出現し、価格競争が始まっています。先日同社は、2018年10-12月のアメリカ外売上が▲17.5%落ちたと決算発表しました。今回の株価急落はそれを嫌気したものです。
アメリカ内含め、まだ当面は実績に裏打ちされたヒュミラの優位性は保てるでしょうが、中期的な落ち込みを補う稼ぎ頭をいかに早く仕込めるかが、こちらの課題。
ヒュミラを助けるのは「がん」の薬か?
アッヴィはたくさんのパイプライン(薬のラインナップ)を持っていますが、その中でも新しい収益源として期待されるのは「抗がん剤」の分野だと思われます。
※AnswersNewsより引用 https://answers.ten-navi.com
この領域、市場も巨大ですが開発競争も激しいです。いかに早く、当局からの承認を得て市場での実績・シェアを取るかが肝となっています。
今回のサンバイオも、もとはといえば脳梗塞用の再生細胞医薬品「SB623」臨床試験結果がNGとなり、製品化の目処が立てられなくなったことが株価急落の要因でしたが、アッヴィも昨年、上記表にある肺がん用の薬「Rova-T」が米食品医薬局FDAの迅速承認に掛けられず、株価が急落したという事態がありました。
医薬品銘柄に投資する際は、人の身体を対象にした製品を扱うために参入障壁が高い分、承認手続き如何が経営を左右させるということを認識すべきなのですね。
分散購入でリスクを抑える
当面のヒュミラの優位性、それを補う幅広いパイプラインの今後にかけて今回私は購入を決意しました。
しかしながら、アッヴィが絶対に競争に勝ち残っていくか?購入株価から下がる恐れが無いのか?というと、当然ながら分かるはずがありません。バイオシミラーの動向がもう少し見えてから買えればベターですが、株価はそういう情報を相当前から織り込んできますからね。そうなってしまっては高くて買えなくなるでしょう。個人投資家としては、ある程度見切りで買うことはやむを得ないんです。
それよりも重要なのは「いかにリスクを低減するか」そのために大事なのが、購入対象銘柄・購入時期の分散化だと考えています。ですので、今後アッヴィの株価が下がるようであれば、随時買い増し予定です。
- 配当ソースを複数持つ(一銘柄に集中投資しない)
- 購入タイミングを分ける(一括買いしない)
長期投資において、これだけは堅く決めて買い進めていきたいと思います。
当ブログでは、特定の銘柄を推奨してはおりません。
くれぐれも、投資は自己責任でお願いします!