しょこら@(@syokora11_kabu)です。
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昨日11/18に、金融広報中央委員会から、2019年度の最新版「家計の金融行動に関する世論調査」の結果が発表されました。
家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和元年調査結果|知るぽると
家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和元年調査結果|知るぽると
この調査は1年に1回、金融資産の保有状況や家計行動、将来への備え方など、お金にまつわる様々な実態を対象にしたもので、二人以上世帯(n = 8,000)と単身者世帯(n = 2,500)の双方に対し、別々に行われています。
令和を生きる我々日本国民の金融資産保有状況は果たしてどうなっているのか?なかなか興味深い内容が含まれていましたので、本記事でその調査結果を簡単に紹介していきたいと思います。グラフが多くて見難いですが、どうかご容赦下さい。
なんと日本人の金融資産は減っていた・・・
先ずは、最も気になる「金融資産の保有額」について。
結論から言うと、2019年は二人以上世帯も単身者世帯も、平均値も中央値も、全て減っているという厳しい結果になりました。具体的な数字は以下の通りです。
二人以上世帯
【平均値】
2018年:1,174万円
2019年:1,139万円(▲35万円)
【中央値】
2018年: 500万円
2019年: 419万円(▲81万円)
単身者世帯
【平均値】
2018年:744万円
2019年:645万円(▲99万円)
【中央値】
2018年: 50万円
2019年: 45万円(▲5万円)
ご覧の通り、全てのケースで減少していますが、二人以上世帯に比べると特に単身者世帯の減り方がちょっと目立つ(▲13%)数字ですね。単身者世帯の中央値も引き続き「45万円」と、大変厳しい状況が伺えます。
それでは、なぜ今年は減ったのか?
その理由を見てみると、二人以上世帯・単身者世帯共に株式・債券価格の低下による評価額の減少の比率が前年よりも高くなっているようなのです。
二人以上世帯
単身者世帯
確かにこの調査が行われた6~7月は、対中追加関税というトランプ砲の大爆撃によって日米株式市場が揺さぶられていた時期でもありました。このタイミングでの調査は、リスク資産を多く抱えていた人にとっては厳しかったかもしれません。
資産を持っていない大多数の層における減少要因としては、データ上にはありませんが個人的な予想として「働き方改革による収入(残業)減→資産取り崩し」「消費増税直前の駆け込み大型消費」などがあるのかなぁと推察しています。
老後の不安を煽られまくった数字がここに
さて、6月というと、ちょうどあの "2,000万円問題" が世間を賑わせていた時期でもありました。そして本調査は、まさにこの渦中に行われていたのです。
そのせいか、老後への生活が心配かという設問に対して「非常に心配である」の回答が急激に増えるという、まさにさもありなん的な結果になりました。
二人以上世帯
単身者世帯
この時期は、マスゴミが揃いも揃って老後への不安感を煽りに煽るという、なんだか変な空気になっていました。その上 "臭いものに蓋をしよう" とする老害、もとい政治家達が奇妙な言動に出ていたのも皆様の記憶に新しいのではないでしょうか?
当時のコメント集を以下記事で振り返ってみて下さい。「レポートを無かったものにする」とか、意味不明で呆れる話ばかりでしたよね。
この記事では個別のデータを挙げませんが、老後が心配に感じる理由としても「年金や保険が十分でないから」「十分な金融資産が無いから」「老後に備えて準備(貯蓄)していないから」といった回答が前回比で大きくポイントを伸ばしているんです。まさに世間全体が、将来への不安の絶頂期だったという訳です。
少しづつだが、雰囲気は変わっている?
しかし、そんな2,000万円問題を通して【真実】に気付かされた国民も少なからず出てきたのでしょうか。元本割れリスクを冒してでも収益性を取る金融商品に意識を向ける人達の割合がジワリと増えている傾向が調査結果から見て取れるのです。
二人以上世帯
単身者世帯
しかし、まだまだその割合が非常に低いのも事実・・・二人以上世帯で79%、単身者世帯で61%もの人たちが「リスク商品を保有する意思が無い」という状況。リスクを回避しつつ、着実に老後に必要なお金を貯めれればそれに越したことは無いのですが、そこまで理解してこのような考え方に至っているのかはやはり疑問です。
以上、簡単でありますが最新の「家計の金融行動に関する世論調査」結果をご紹介いたしました。金融資産の保有額については、ここ最近の株高傾向を受けて上振れしている可能性はありますが、いずれにしても、まだまだ日本人の金融行動に関しては "お寒い" 様子を、この調査結果を通してひしひしと感じた次第です。
当ブログをご覧の皆様は、着実に前年比プラスを積み重ねるべく、日々節約・投資に勤しまれていることと思います。お互い、引き続き頑張ってまいりましょう!