しょこら@(@syokora11_kabu)です。
本日もブログをご覧頂き、ありがとうございます。
今回のエントリーでは、久々に毒をスパーッと吐かせて頂きますので、予めご承知おき下さい。この毒を吸って気分を害する方が出ましても、当ブログ管理人は責任を負いかねます。心配な方はブラウザの閉じるボタンを押して、お戻り願います。
付け加えますと、当記事は、対象となる本人個人を攻撃するものでも、名誉を棄損させる意味で書いている訳でもありません。純粋に主張内容について反論するものですので、その旨誤解無きよう宜しくお願いします。
さて、富裕層向け資産防衛メディア【幻冬舎】のサイトに出ている『大学教授が教える「株式投資で利回り年率20%」を狙う方法』というタイトルのネット記事が、今回の毒吐き対象になります。
もうタイトルからして超絶怪しいのは分かり切っているのですが、実際に中身が酷すぎて、もはや草しか生えません・・・先ずは冒頭の下りから。
(著者)パッシブ投資というのは、基本的に配当重視型の長期投資です。
パッシブ運用(またはパッシブ投資)は、市場の指数(インデックス)やポートフォリオに追従する投資戦略のことである。最も一般的な方法は、インデックスファンドを購入し、公表されたインデックスのパフォーマンスに追従することである。
(※Wikipediaより引用)
はい、いきなり解散
パッシブ投資は株式投資の王道をいくものであり、初心者にも適している上に、初心者の対極をなす奥義を究めた投資家にも向いていると思います
お、「奥義を究めた」投資家ァ・・・(; ゚Д゚)
これ・・・笑うとこ・・・なのか?
滑稽な記事であればさらっと流すだけで済むのですが、こういう情報を見て勘違いしてしまう投資初心者がいるかもしれません。1人でも彼による犠牲者を出さないためにも、今回当記事にて注意喚起の意味も込めて反論したいと思います
「利回り20%!パッシブ(笑)投資法」主旨
先ず、この大学教授が提唱する投資コンセプトの内容を整理してみましょう。
- 基本は配当株の長期投資
- 配当(インカムゲイン)を中心に、且つ売却益(キャピタルゲイン)も入れてそれらの両取りを狙う。
- 具体的には、3~5%の配当を受け取りながら長期保有し、その利回りのおよそ10倍、「30~50%」のキャピタルゲインを得られるようになったら一旦売却。
- 多くの場合、安値と高値を往復する周期は約2年。これを踏まえて2年間の期待利回りは、その株を1年保有してその後手放すと仮定し、
「3~5%」× 1年 +「30~50%」=「33~55%」
よって1年あたりの利回りは15~25%になる計算。- 減配になった場合は、原則的に売却して、その時点の配当額を基準に利回りが元の期待値になる株価まで下がるのを待って買い直す。
- 銘柄選別の基準は、以下4点
①EPSが安定的
但しリーマンショック直後の2009年と2010年を除く
②安定株主率が高く、安値における配当利回りが3%以上
③配当が高額(1株あたり30円以上)で、ブレが少ない
④1日の出来高が5万株以上
国際優良企業の場合は、配当性向20%以上。
だそうです。
お、おい (;゚д゚)ゴクリンコ
こ、こいつ・・・
絶対、投資したことないやろ!!
青学の学生さん、ご愁傷様ですぞい
大学教授にことごとく反論する
・・・という訳で、この提唱内容をメッタ切りしたいと思います。
インカムゲインとキャピタルゲインは両立しない
そもそも高い配当を払い出す銘柄というのは、それなりの背景・理由があります。
- その企業に対する市場の期待値が低い。
(何らかの不祥事や、潜在的な問題を抱えている) - 成熟産業のため、利益を事業への投資ではなく配当に回している
一方、株価は将来のその企業の価値を織り込むので、右肩上がりの株価は未来に渡りその事業が伸びることの表れです。つまりこれらは基本的には相反です。
但し、例えば米国企業のように株主重視主義(配当での還元)を徹底している投資先、またはJ-REITのように市場全体が大きく伸びていくようなケースでは、インカムとキャピタルが両立することも有り得ます。ですが、基本的には高い配当を志向するならば初めからキャピタルゲインを得ることは考えないことです。もし株価が騰がって利益が取れても、「ラッキー」程度に捉えるべきだと私は考えています。
減配したら買い戻すということはしない
減配するということは "株主をその程度でしか見ていない" 会社だということです。減配即売却は正しいですが、同じ利回りになったからといって買い直すべきではありません。そんなに何度も同じ目に遭いたいですか?それってドMの所業ですぞ。
ワイのことでーす♡
配当が高額なんて関係ない
配当の「多寡」とその「安定性」には何の因果関係もありません。あくまで、その銘柄の事業の性質(安定的に高い利益を稼げるか?)を中心に据えるべきです。
出来高5万株以上なんて関係・・・
この記事内では「老後にまとまった株数、仮に1日に1万株を手放してしまうと急激な値下がりにつながるため、1日の出来高は5万株以上あった方が良い」と主張されていますが、安定的に配当を得たいのであれば、そもそもそのような小型株に手を出すべきではありません。むしろ時価総額が巨大な大型株の方が良いです。
「利回り3%以上」「配当性向20%以上」なん・・・
えっと、こんな基準に該当する銘柄は無数にあるんですが(笑)例えるならば「犯人は20代から30代、もしくは40代から50代」と言っているようなものです。
その他、当該記事にはツッコミ所が多すぎてそれらを全て指摘していくとお腹いっぱいで吐きそうになるのでこのへんで止めておきます。気になる方は、元記事を辿って冷ややかにお楽しみください。
元記事に「1銘柄あたりの投資額の目標は4,000万円(←?!)」とあるあたり、金をたんまり持っているご高齢富裕層向けに書いた記事であって「お前ら小僧の出番ではないわ!」と著者から一喝されるかもしれません。でも最後に言わせてちょ。
貴方の提唱しているのは、小型グロース株によるアクティブ投資ですから
高配当が人気だからって無理やりくっつけるのは詐〇です
高配当投資をしていくために考えること
・・・という訳で毒を吐きまくりましたが、それだけでもいけませんので、対案として私の主張を出したいと思います。
- キャピタルゲインが欲しいのかインカムを狙うのか、先ずははっきりさせる。「一挙両得」は「二兎追うものは一兎をも得ず」になりかねません。
- 配当投資におけるキャピタルゲインは期待しない。もし幸運にも株価が高騰した場合、利確基準は配当〇年分等のように予め線引きする。
- 利回りも大事だが、減配しない方がもっと大事!
先ずは配当の源泉となる "事業の継続性" について自分の中で腹落ちさせるべき。その上で、押さえる指標としては
①営業利益
②EPS
③キャッシュフロー
④営業キャッシュフローマージン
⑤配当性向
⑥連続増配・非減配年数
など。これらの過去からの推移を参考にする。
日経マネーに掲載された "1万人以上の個人投資家の傾向" と併せて、勝てる投資法として『かえる投資法©』を当ブログでは推奨していますので併せてご覧下さい。
こちらはとても小さく、マイナーブログではありますが、このド直球エントリーを通して、一人でも多くの個人投資家が大学教授という肩書に惑わされて非合理な提唱内容に従うことがないことを願いつつ、筆を置きたいと思います。以上、長文・乱文にて失礼致しました。
当ブログは、特定の銘柄の買いを推奨しておりません。
くれぐれも投資は自己責任でお願いします!