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(8963)インヴィンシブルは国内屈指の「ホテル型リート」今後も分配金は伸びるか?

しょこら@(@syokora11_kabu)です。
本日もブログをご覧頂き、ありがとうございます。

先週22日、(8963)インヴィンシブル投資法人が第32期(2019年6月期)の決算発表を行いました。私しょこら@はこのリートへ10口ほど投資しており、その内容については関心高くウオッチしています。

昨今のリート人気は大きな話題にもなっていて、皆様の中にも興味を持たれている方がいらっしゃるでしょう。インヴィンシブルも、2019年に入ってからの投資口価格の伸びが+38%と、全リートの中でも屈指の上昇率をみせています。

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一口にリートと言っても、投資される対象には「住居」「ホテル」「商業施設」果ては「老人ホーム」「温泉」など、様々なジャンルの不動産があります。

そしてこのインヴィンシブル、名前こそ横文字でイメージが掴み難いですが、実は「ホテル系」不動産に力を入れている銘柄である事をご存知でしたでしょうか?

リートの中には、その名前に「ホテル」「リゾート」を冠するものが幾つかあります。例えば(3287)星野リゾート・リート投資法人(3463)いちごホテルリート投資法人(8985)ジャパン・ホテル・リート投資法人など。

それら特化系リートよりも、インヴィンシブルは規模面で頭一つ抜けています。

 コード 8963 8985 3287 3287
銘柄名 INV ジャパンH 星野R いちごH
資産総額
(ホテル率)
5,013億円
(86%)
3,745億円
(100%)
1,562億円
(100%)
545億円
(100%)
総物件数
(ホテル数)
147棟
(82棟)
47棟
(同)
59棟
(同)
23棟
(同)


また、他銘柄は国内のホテルだけですが、こちらは英国領グランドケイマン諸島にウェスティン系を始めとするリゾートホテル(2棟)にも投資してるんですよ。

死ぬまでに一度は投資主として利用したいっス・・・

 

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そんな訳で、ホテル系に強みを持つ同銘柄・・・当記事では、今後のホテル需要を踏まえた【インヴィンシブルは買いに足りるか】について考えてみました。購入を検討している方の参考となれば幸いです。

くれぐれも自己責任・自己判断でお願いしまーす☆

 

前期決算は、物件売却効果により「増収増益」

同投資法人の第32期の決算は「増収増益」・・・営業収益が前期比+89.2%、営業利益が同+133.2%という爆増っぷりを見せました。

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※同投資法人「2019年6月期 決算短信」より

この増加、あいにく保有する住居物件を売却したことによる売却益(111億円)を計上したのが要因の「単発モノ」です。来期33期(2019年12月期)の運用状況予想を見ると、営業収益が18,043百万円、営業利益が12,107百万円へと落ちています。

それでも、前年同期比では営業収益・利益とも+25%の伸び。順調に成長していることが見てとれます。

同投資法人は、今回の売却によって得られた利益を内部留保として、将来の安定的な分配金に充てるとしており、2027年までは少なくとも一口あたり3,400円/年を維持する意向です。もっか投資口価格は61,900円(8月26日終値)であり、その利回りは税引前ベース5.49%にもなります。

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※同投資法人「2019年6月期 決算説明資料」より

収益・利益の伸びは順調。利回りも5%超と高く、キャピタルを取らずともホールドし続ける価値は十分あると考える

 

ホテルを中心に、急速に資産拡大中!

同投資法人は、毎年のように公募増資を掛けながら、アセット拡充をかなりのピッチで進めています。2018年に新たに取得した物件数は19件、しかもその全てがホテルなのです!以下グラフのオレンジ色の部分を見ても、ホテルアセットの伸びは一目瞭然ですね。

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※同上

単純に規模を拡大するだけでなく、ポートフォリオ内の分散を意識していることを表しているのが以下円グラフです。具体的には、宿泊特化型(ビジネス・素泊まり利用)だけでなくリゾート・フルサービス型も増やしたり、東京23区・首都圏以外の物件を選定する、など。

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※同上

主なホテルは「マイステイズ」「フレックステイイン」「スーパーホテル」等です。日頃、出張や国内旅行でお世話になっている方も多いのではないでしょうか?

まさに「ホテルに賭けた」感のあるPF拡充ぶり。但し分散・バランスは十分

 

国内ホテルの需要は増える?減る?

日本ではこれから数年、2020年の東京オリンピック、2025年の大阪万博など、世界規模で集客力の望めるイベントが続きます。またそうでなくても、観光地としても我が国は世界からも脚光を浴びており、訪日客は年々増える見通しです。中でもリピーターが多いという傾向、日本人としては嬉しい限りですね。

私の知人にも「また日本に行きたい」と語るタイ人はとても多いです。

東南アジアの人達の親日っぷりは半端ないね♡

 

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※同上

その一方、彼らの受け皿となる宿泊施設の供給には環境の変化が見られます。

みずほ総研が発行したレポート(ホテル需要の変調の兆しをどう見るか)によると、国内のホテルは今後こういったインバウンド需要に支えられて底堅く推移するものの、以下2つの背景もあって、特に日本でポピュラーな「宿泊特化型」ホテルの需給が緩む可能性があると述べられています。

より低価格な民泊への流出

昨年民泊新法(住宅宿泊事業法)が施行され、Airbnbに代表される民泊が急激にクローズアップされてきました。Airbnbは海外では日本以上に認知されていて、特に訪日客の利用がこちらに流れている模様です。

日本人の国内旅行・出張者の弱含み

日本のホテル需要を支える上で訪日客以上に重要なのが、日本人の利用・・・例えば我らが社畜の『出張需要』こちらが伸び悩んでいるらしいのです。

最近、ホテル代が高くなっていると思いませんか?
事実、費用は高騰しています。以下をご覧下さい。

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※みずほ総研「ホテル需要の変調の兆しをどう見るか」より

企業側も出張費用は抑制したいわ、宿泊費用は高いわで、出張しないで電話・TV会議とか、せいぜい日帰り出張で済ませる、といった傾向が強まっているそうです。

うちの会社も、最近はSkype会議ばっかりやで・・・


結果、都心部の宿泊特化型ホテルの収益が伸び悩むのでは、という懸念です。

国内のホテル需要は底堅いが、民泊との価格競争や、ビジネスユースの減少から「宿泊特化型」の収益は伸び悩みそう。

 

結局、インヴィンシブルは買いなの?

少々長くなりましたが、以上、同投資法人の決算状況と、彼らが主戦場とするホテルの今後の需要動向を見てきました。

私は日本という国の観光資源力は高いと思っていますし、今後のインバウンド需要も期待しています。ですのでこういうホテル系リートや(3472)大江戸温泉物語などのリゾート系リートへの投資には、基本ポジティブな立場を取っています。

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上記に挙げられた環境変化により、同投資法人の半分を占める「宿泊特化型ホテル」の収益に影響する懸念は無くもありませんが、当面は様子見です。

他のリートの御多分に洩れず投資口価格が過熱しており、キャピタルゲインを取る目的にしてはかなり厳しいかもしれません。ただ豊富な内部留保もありますし、ホールドによって分配金を頂き続ける戦略であれば安定的な銘柄だと捉えています。


当ブログでは、特定の銘柄を推奨してはおりません。
くれぐれも、投資は自己責任でお願いします!