しょこら@(@syokora11_kabu)です。
本日もブログをご覧頂き、ありがとうございます。
5月に権利確定する高配当銘柄って、かなり少ないんですよね。私が現在持っているのも(1430)ファーストコーポレーションしかありません。
そしてそれが、ザ・キングオブFUKUMIZON
そんな厳しい月ですが、私が前々から気になっている銘柄があります。それは、
(4825)ウェザーニューズ
「気象情報」を商品に扱っている、非常に珍しい会社です。しかも上場民間企業としては、世界最大規模!
この記事では、投資対象として同社の何処が良さそうなのかを簡単にまとめてみました。銘柄研究の参考として頂けたらと思います。
ウェザーニューズってどんな会社?
設立は1986年。千葉県に本社を置く、れっきとした日系企業です。
ウェーザーニュー「ス」と間違えやすいですが、ウェザーニュー「ズ」と濁点が付きます。私もずっと間違えていました(;´・ω・)
気象情報というと、私たちがニュースで見るような "天気予報" を思い浮かべますが、そんな「個人向け(BtoS)」の事業は同社売上の4割程度で、残り6割は舶・飛行機・鉄道を用いた運輸事業者や、農業・漁業・鉱業を担う生産者への「企業向け(BtoB)」に情報を提供しています。
彼らの気象情報無しでは、あらゆる分野での効率的な企業活動が立ち行かない訳です。そう考えると、地味に凄くないですか?
日本には、気象情報を取り扱うために国から許認可を受けた事業者が65程度あるそうですが、同社がほぼ一手に握っている、と言ってもいいのではないでしょうか。
強みは、何といっても圧倒的な情報収集インフラです。固定の測定装置だけでも、雲の動き等を測る高頻度気象レーダー80基、気温・湿度・日照・紫外線等を観測するセンサー3,000カ所を有しています。一方、気象庁の「アメダス」は日本中に1,300カ所ですから、これだけでも十分凄いです。
その上同社には、アプリを使っているエンドユーザーからのリアルタイムなフィードバックという、最強の情報ネットワークがあります。アプリ総DLが950万人、1日平均で13万人が利用するという「生の情報」をビッグデータとして処理し、予報に活用出来るという点は他の追随を許しません。
かなり優秀な、財務状況
同社の財務状況をサラッと見てみます。
売上高は着実に右肩上がり。営業利益はここ2年ほど少し落としていますが、利益率は15~20%を維持していて、非常に「儲かっている」事業だと言えます。
以下は、先月発表された2019年5月期3Q決算時の売上内訳です。前述の通り、事業者向け(BtoB)が全体の6割を占めていますが、伸びとしては個人向け(BtoS)が大きく、その中でもモバイル向けが前年比21%と急増しているのが分かります。
※同社 2019年5月期第3四半期報告書より
営業キャッシュフローマージンは、20%もの水準を誇っていましたが、2018年に急落しました。それでも11.8%と高いことには変わりありませんが。
EPSも引きずられるように急減。一方で配当は100円を維持したため、配当性向が95%まで上がりました。
決算説明によると、2018年の利益減要因は主にサービスソフトウェア・中長期的なシステム開発への投資によるものだそうです。この分野は、AIによるビッグデータ処理が不可避でしょうから、それに対応するための投資=一時的な悪化であればさほど悲観視する必要は無さそうに思います。しかし、恒久的な要因なら、配当維持にはややリスク有りに見えるかもしれません。引き続き注視していきます。
株価は、高位安定
以下は同社株価の5年チャートですが、3,000~4,000円の間で推移しています。今の価格は、PER/PBRを見る限りではやや割高でしょうか。
個人的には、3,000円を切ったら即買い、3,100円台でも十分と思ってウオッチ中。今の配当水準で、利回り3%が見込めます。年末に2,500円台にタッチしていて、この時が絶好の買い時だったようですね、残念・・・。
【株価】3,370円 ※2019/4/26終値
【配当】100円/株
【利回り】2.97% ※税引前ベース
【PER】26.26倍
【PBR】2.73倍
お天気関連ニーズは、絶対になくならない
気象情報って、将来に渡って「要らなくなる」なんてことは絶対ありませんよね。むしろ、台風や大雨の予測などは、我々の生活にとって必要不可欠であることは疑いようもありません。
更に、この気象予報の世界は情報収集・分析力がものをいうだけに、参入障壁が高く市場競争も起こりにくいという性質があります。
2015年に、全米最大の気象情報会社でGoogleやYahoo!などの主要検索エンジンに情報を提供していた「Weather Company」がIBMに買収されました。買収総額は2,000億円とも言われているそうです。それだけコンテンツとしての価値ありと、囲い込みを決意させたのではないかと推察します。
一方、扱う「商品」が気象情報のみなので、事業拡大し辛いという点は挙げられそうです。同社はM&A・協業などで米国・欧州・中国・豪州などへもサービス展開していますが、果たしてどこまで優位性を確保できるか、ですね。
逆に、Weather Companyのように、何処かに買収される恐れって無いのかな?
※同社 2019年5月期第3四半期報告書より
いろいろ書きましたが、いずれにしても事業領域・財務上の防御力は高く、今後の配当生活を送る上で良きパートナーになり得る銘柄だと考えています。
当ブログでは、特定の銘柄を推奨してはおりません。
くれぐれも、投資は自己責任でお願いします!